抜け毛の原因知っておきたい7つの要素

紫外線

年齢に関係なく髪や肌に影響があるのが、紫外線です。

紫外線が抜け毛の原因なのは、実は、髪の毛は、肌の延長にあるからです。
紫外線で起こる日焼けは、頭皮と髪の毛でも起こります。『光老化』と言う言葉がありますが、紫外線の影響で老化が進んでしまうことを指します。
日焼けした後をイメージしてください。
日焼けすると、短期間に皮膚が赤くなるサンバーン。まさに、火傷ですよね。(泣)
それとともに、色素沈着するサンターンの2つのタイプがあります。
その結果、シミやシワができたり、ひどいと皮膚ガンになったり、他にも、白内障、免疫機能の低下などが起こります。
この「光老化」が起きた頭皮や体では、悪玉活性酸素を大量に発生する細胞が増加します。
悪玉活性酸素が増えると、頭皮の細胞が炎症すると、周りの細胞たちにも炎症が広がり、どんどん、悪玉活性酸素で変性した細胞が発生する悪循環で頭皮が傷ついてしまいます。
過度に紫外線にさらされることは、有害性もありますが、太陽が降りそそぐ紫外線は、皮膚でビタミンDをつくってくれる嬉しい役割もあります。
最近の調査では、女性の8割以上が慢性的にビタミンD不足状態になっている結果もでています。
なので、紫外線も、場所や季節、時間によって良い影響も悪い影響も与えてくれるので上手く付き合うことが大切です。

国立環境研究所でも詳しい解説動画を公開しています。

紫外線とビタミンD

ホルモンバランス

髪の毛の成長に大きな影響があるホルモン。
大きく分けて男性ホルモンと女性ホルモンが存在しますが、男女の違いでもホルモンバランスの影響の仕方は変わってきます。
特に女性は女性ホルモンが年齢とともに減少します。また出産を機にホルモンバランスが変化し脱毛のきっかけになるケースもあります。
男性ホルモンは、男性だけが持っているものではなく女性の体の中にも存在します。
女性ホルモンの減少で、男性ホルモンが優位に働いてくると、女性もAGA(男性型脱毛性)を発症します。
これが、ホルモンバランスの変化で起こる脱毛のFAGA(女性男性型脱毛性)です。
なので、ホルモンバランスを整えることが大事。

ストレス

これも、みんな、個人差は、ありますが、ストレスを感じています。

実は、ストレスにも2種類あり、肉体的ストレスと精神的ストレスがあります。
特に精神的ストレスが脱毛の原因になる事は知っている女性も多いと思いますが、精神的ストレスが加わることで体が起こるかを把握していない人が多いと思います。
ストレスが加わると体が緊張してこわばり、血流が悪くなります。
これは、交感神経が血管を収縮させるので、血行不良になって悪玉活性酸素を増やします。
特に、円形脱毛症の原因として、自己免疫疾患が有力と言われています。

女性の方が円形脱毛症になりやすいのは、『自己免疫疾患』は、女性に多くみられるというデータがあるからです。
この自己免疫疾患とは、免疫が異常に働いてしまい、体の一部分を攻撃してしまうことをいいます。

中でも、サイトカインストームとも言われる、サイトカイン(他の細胞に命令伝達する物質で、タンパク質の一種)が暴走する状態があります。
本当なら、体の中で異常が起きていることを教えてくれて、体外から入ってきたものや、体内で変化したものに対してだけ攻撃をします。
サイトカインストームが起きると、発熱や倦怠感、凝固異常など、全身の状態が悪化します。
凝固異常が血栓をつくるので、血流が悪くなります。
なので、髪の毛を作る毛根で、サイトカインストームが起こると、T細胞が、毛細血管と毛根を包んでいる毛包を攻撃してしまい抜け毛がはじまると考えられます。

睡眠不足

睡眠は、人間の3大欲求の1つです。
3大欲求は、生存に関する、根源的な欲求と言われる、食欲、睡眠欲、性欲を総称したものです。
睡眠不足が続くと、気づいたら寝ていたという経験もあると思います。逆に、眠れないことで起こる不眠症という病気にもなります。これだけでも、睡眠不足が良くないのは分かると思います。

適正な睡眠をとらないといけないのには、2つ理由があります。
1つ目は、細胞の成長です。
“寝る子は育つ”と言うことわざがあるように、寝ることで細胞が成長していきます。
新陳代謝が起こり細胞が成長するので、成長期には睡眠をとることが必要です。赤ちゃんやちびっ子たちも、眠たくてクズクズしますよね?これも身体に必要なことだから、機嫌が悪くなっていると思います。
特に、身長を伸ばす上で何時に寝るか何時間寝るかは絶対条件です。お子様の身長を伸ばしてあげるためにも寝かせる時間は気にしてあげたほうがいいですよ。

2つ目は細胞を修復する時間です。
細胞は傷つくと自分で修復する力があります。その修復を行う時間が寝ている時間です。睡眠不足が続くと修復がされなくなるので、炎症や老化が進みます。
睡眠不足で肌荒れするのは体の表面に炎症が現れている証拠です。目に見えない体の内部でも同じように炎症は起きています。
内臓機能も目には見えませんが、睡眠不足でダメージを受けています。
髪の毛の成長を促すには、睡眠は取らなければいけません。
寝むれない人は、心配ごとなど、精神的ストレスの影響も大きいと思います。
睡眠には神経の働きが大事です。
交感神経と副交感神経の作用が関係しています。
交感神経は、体をONの状態にする神経で、副交感神経は体をOFFにする神経です。
交感神経が優位に働いているとリラックスもできないので体が休まりません。副交感神経が働き出すとリラックス効果も高まり眠りにつきます。
交感神経と副交感神経の働きを正しく行わせて睡眠をしっかりとって髪と体を修復させましょう。

食生活

抜け毛を防いで、髪や肌を育てるためには、材料になる栄養素が必要です。
栄養素をしっかり取ることで体も作られます。
栄養素にも、タンパク質やビタミン、ミネラル酵素など必要な種類があります。
自分の体に足りない栄養素が何なのか知っておくことも対策を立てる上で必要です。
栄養素の不足は、抜け毛を進行させます。

食べ物選びは、“まごわやさしい”がキーワードです。

ま=豆類                  ご=ゴマやナッツ             わ=ワカメなど海藻類            や=野菜全般               さ=魚を含む魚介類            し=シイタケなどキノコ類         い=イモ類

ま=豆

「ま」は、豆類です。大豆は、「畑の肉」とも言われる、良質なたんぱく質とミネラルがたくさん含まれています。

豆腐なら約1/3丁、納豆であれば約1パックが1日のお勧めの量です。この他には、小豆や黒豆、油揚げ、高野豆腐もお勧めです。

ご:ごま

「ご」は、ごまです。ごまにも、たんぱく質が含まるています。そして、脂質、ミネラルが豊富で抗酸化作用があります。その他には、アーモンド、ピーナッツ、栗、ぎんなん、なども仲間です。料理なら、ごま和えやピーナッツ和えなどは一品としても取り込みやすいです。アーモンド、ピーナッツは素焼きを小腹が空いたら食べるのもありです。

わ=わかめ

「わ」は、わかめなどの海藻類ですね。   わかめ、ひじき、昆布、もずくなどの海藻類はカルシウムなどのミネラルが多い食材です。料理方法としては、酢のものにしたり、油との相性もいいので、ドレッシングであえてサラダにしたり。一緒に食べると栄養素を効率良く摂取できるのも良い食材です。

や=野菜

「や」の意味は、野菜です。野菜はビタミン類とミネラルが多く含まれているのは、言うまでもないですよね。特に積極的に摂りたい食材です!色の濃い緑黄色野菜は、1日に120gくらいが摂取目安です。調理方法も幅広いので、生だけでなく、煮ものや炒め物として火を通すとかさが少なくなるので、たくさん野菜を食べれるので使い勝手もいいですね。

さ=魚

「さ」は、魚を指します。特にたべたいのは青魚です。青魚には、血中のコレステロールを減らす働きが期待されている他、疲労回復効果があるといわれています。肉をメインとするメニューが増えてきている現代ですが、1週間に3食以上は魚を食べることがおすすめですよ!

し:しいたけ

「まごわやさしい」の「し」は、しいたけをはじめとしたきのこ類を表しています。きのこ類はビタミン類のなかでも、特にビタミンDが豊富で、カルシウムを骨に定着させるのに効果が期待されています。他にもたくさんのミネラルを含んでいるので、積極的に摂取したい食材です。

い:いも

「まごわやさしい」の「い」は、芋類を表しています。じゃがいもやさつまいも、里芋、山芋など多くの種類がある芋類ですが、どれもビタミン類や食物繊維が豊富で、腸内環境を整える効果が期待できますよ。

ヘアカラー

ヘアカラーは、一言で言っても色々な種類があります。
頭皮に対して悪い影響を与えてしまうヘアカラーが、アルカリカラーだといえます。
アルカリカラーは、簡単に言うと『頭皮に軽い火傷を負わせている事と同じです。』
過激な言い方になってしまいますが、アルカリカラーは大きく分けて、2種類の薬剤を混ぜて使います。
1剤は、ジアミン染料が主成分で、ジアミンがアレルギー物質です。蓄積されていくとアレルギー症状が発症してしまい、炎症やかぶれが起こります。1度発症してしまうとジアミン染料を使ったカラー剤は使うことができなくなります。ジアミンアレルギーをお持ちの方が、年々増えています。
2剤は、過酸化水素水という液体です。
これは、オキシドールと呼ばれる消毒液の濃度がもっと濃いものをアルカリカラーでは使います。

引用元:健栄製薬 図30. オキシドールの作用

消毒用オキシドールは3%濃度です。傷口には10倍に薄めて使います。
アルカリカラー剤の場合は、6%濃度と高濃度の過酸化水素水を使います。因みに、国よって薬事法が違うので、海外では9%もあります。

濃度が高くなれば劇物となります。
“濃度30%の過酸化水素水は劇物である。濃い過酸化水素水を直接皮膚につけるとおかされて白くなり激痛が走る。皮膚についたらすぐに多量の水で洗い流すことが必要である"

引用元:OKWEVE

高濃度の過酸化水素水は、薬傷を負わせます。
薬傷とは薬による火傷です。
これが、アルカリカラーをすると、『頭皮に軽い火傷を負わせている事と同じです。』という理由です。
そして、過酸化水素は、過酸化活性酸素の一種です。脂肪酸、生体膜、DNA等を酸化損傷させます。
身体を守ために、速やかに除去しないといけません。
アルカリカラーを頻繁に行えば、頭皮への負担は大きくなります。
なので、お家でご自身で行うヘアカラーに多いアルカリカラーは、特に高濃度の薬剤です。
サロンでは、髪質や頭皮の状態に合わせて濃度を変えたり、アルカリ除去などヘアカラー後の処理を行うところも増えていますが、アルカリカラーをあまり使わないことをおすすめします。
どうしても、ヘアカラーする場合は、ご自身のヘアカラーする目的や頭皮や髪の状態を診てカラー剤を選んでもらうことをしてください。
そもそも、アルカリカラーは美容師免許がないと人にやってはいけないものです。
専門的知識がない一般の人に、『自己責任で使ってください。』ということの方が問題にも感じます。
あなたに合ったヘアカラーが未来の髪を育てる予防にもなります。

遺伝

髪質や骨格体型など、見た目で家族と似ていると言う事はありますよね。
遺伝は、隔世遺伝と言われることが多く、自分の祖父母から遺伝する要素が大きいと言われます。
もちろん個人差もあるので、祖父母よりも、両親や親戚などと似ているところから、遺伝を感じたりすると思います。
実際に、私の次男も義理の妹の小さい頃とそっくりです。義理の妹の子供といっても納得してしまうくらいです。
遺伝的要素も重要だと言われますが、実は遺伝的要素はなんと20%くらいというデータがあります。意外に要素としては低いと感じませんか?

ただ、私は、遺伝には、背格好など、見ためが似ている体質的な遺伝と、好きな食べ物や趣味、嗜好、内向的な性格などが似ている、性格的な遺伝もあると考えています。
体質的な遺伝は、体に合う合わないものが似ているということです。
アレルギーがある食べ物や、クリームやシャンプーなど肌に合わずにかぶれる。抜け毛が起こりやすい。若いうちから、白髪が生えている…など。
内臓の働きも似ていれば、髪の状態も似てきます。
また、性格的な遺伝は、お酒が好きでたくさん飲んだりタバコを吸う。野菜が嫌いでお肉ばかり食べてしまう。運動が苦手で身体を動かさない…など、あげれば切りがありませんね。
喫煙は健康を害するだけでなく、体の中を流れる血の巡りを悪くします。毛細血管まで血流が流れにくくなるので頭皮も血行不良を起こします。
美髪を育てるために必要な、栄養素や酸素が届きにくくなり、悪玉活性酸素も発生するので喫煙は、肌や髪の老化スピードも早めます。
そして、もう一つが環境的な遺伝ではないしょうか?
環境的な遺伝は、仕事の種類や住んでいる場所ななど生活の仕方が似ているということです。
例えば、お母さんが看護師さんをしていて、それに憧れて自分も看護師として仕事をするとします。深夜も働く環境に有れば睡眠をとる時間が不規則になることも環境によってのことです。
実家が、日差しの強い場所にあり、実家を出ても近所に住み気候の似ている環境だとしたら、身体に与える効果もたかいです。

まとめ
抜け毛の原因を知るために知っておきたい7つの要素は、

  1. 喫煙
  2. ホルモンバランス
  3. ストレス
  4. 睡眠不足
  5. 食生活
  6. ヘアカラー
  7. 遺伝

7つの要素は、1つの要素だけが抜け毛の原因になっているだけではないといえます。
根本的なところで言えば、栄養素を取り、血流を良くして送り、質の良い睡眠をとり体を休ませて体の内部を修復する、悪い習慣はできるだけやめる。
抜け毛の原因は、この7つの要素が複合的に絡み合って起こっていると考えられます。
対処するには、考えられる要素に対策しないといけません。
なぜなら、抜け毛は、進行していくものだからです。対処しなければ、進行は加速しますよ!
あなたは、抜け毛が気になり始めたから、このコンテンツを読んでくれているはずです。
髪の毛は、あなたの印象を大きく左右します。